ニオイがある汗ジミだとしたらそれはワキガの可能性も!?
夏場に色が濃い洋服を着る時、どうしても気になってしまうのが汗じみです。
服の下で汗が滲んだことで色が変わり、汗をかいている事が一目瞭然になってしまうため、それだけでも人目につくのは恥ずかしいですが、脇汗による汗じみともなればなおさらです。
脇の下に汗をいっぱいかいてしまうと、汗じみだけでなく、においも気になりますよね。
体温調節をする上で欠かせない汗ですが、不快なにおいを発する汗と、そうではない汗があります。
脇汗は、どちらかといえば不快なにおいがするイメージが強いですね。
これは何故なのでしょうか。
本人が見てもわからない汗の違いとは・・・
人間の身体にはエクリン腺とアポクリン腺というふたつの腺があります。
どちらも汗を分泌する腺なのですが、エクリン腺とアポクリン腺では分泌する汗のにおいに大きな違いがあります。
エクリン腺から分泌される汗にはほぼにおいがありません。
エクリン腺は身体のあちこちにあり、汗による体温調節の役割を果たしています。さらっとしているので不快感が少ないのも特徴です。
一方アポクリン腺から分泌される汗は、分泌された時点では無臭ですが、タンパク質、脂質、アンモニアなどが含まれています。
中でもタンパク質は皮膚上の常在菌に分解されることで、強烈なにおいを発します。
これがいわゆるワキガ臭になります。
身体のあちこちにある汗腺ですが、中でも脇の下はワキガ臭が強い箇所として有名ですね。
これは、全身に分布しているエクリン腺と違い、アポクリン腺が特定の部位に集まっているからです。
アポクリン腺が多く集まるのは、
- 陰部
- おへそ周り
- 耳
- 脇の下
特定の部位に密集しているから、その場所が強いにおいを発してしまいます。
ワキガは様々なにおいに例えられます。
- 鉄臭い
- 硫黄臭
- カビ
- 酢
- 鉛筆など
発するにおいやにおいの感じ方は人によって違いますが、ワキガ臭を好意的に受け取れる人はそういないでしょう。

脇汗でむわっとしている脇の下に鉄臭いにおいなどを感じたら、それはワキガかも知れません。
とはいえ、人は自分自身のにおいには鈍感なものです。
自分のにおいを確かめたいなら、脇の下にタオルやガーゼを挟んで、その状態を5分間キープしてみましょう。
5分後、脇の下に挟んだタオルやガーゼに鉄臭いにおいが染み付いていたら、ワキガの可能性が高いです。
においの他にも、肌に直接触れている下着の脇の下の部分が黄色や黄土色のしみになっている場合もワキガの可能性があります。
脇の下から鉄臭いニオイが・・・ワキガのセルフチェック
脇の下から鉄臭いにおいがする。
そんな風に感じたら、それはワキガかもしれません。
最近ではスメルハラスメントなんて言葉も広く周知されているくらい、においは重大な問題として認知されていますよね。
しかし、自分の身体から発しているにおいに気付かない人も多く、ワキガでありながら自分がワキガだという自覚が得られないケースも多いです。

自分がワキガであるかを知るために、自宅で手軽にできるセルフチェックをご紹介します。
- まずは、脇汗の量をチェック
-
体温調節を目的としてる汗はエクリン腺から出ますが、この汗はほぼにおいがありません。
にもかかわらず脇の下から鉄臭いにおいがするのは、ワキガの原因ともいうべきアポクリン腺から分泌される汗が原因です。
アポクリン腺から分泌される汗にはタンパク質が含まれていますが、このタンパク質が皮膚上に常在している細菌によって分解されることで、あの鉄臭い強烈なにおいが発生するのです。
元々脇の下はアポクリン腺が集中している箇所なので、においも強くなってしまいがち。
加えてアポクリン腺から出る汗は蒸発しにくく、粘着性があります。
もし脇汗の量が多いと感じるなら、それはアポクリン腺から出ている汗が原因かも知れません。
- 脇の下の黄ばみをチェック
肌着の脇の下のあたりが黄ばんでいる場合も、ワキガの可能性があります。
ただし、黄ばみがあったら必ずワキガというわけではありません。
普通の汗染みでも、肌着やシャツが黄ばむことはあります。
ワキガの場合は汗染みよりもさらに濃い、黄土色のようなしみになります。
お洗濯の際にチェックしてみてください。
- 耳垢をチェック
ワキガの人は、「耳垢が水気を含んだもの」というイメージがありますよね。
これは半分当たりで、半分はずれです。
確かにワキガの人の耳垢は湿っていますが、ただ湿っているだけならば問題ありません。
ワキガの疑いがあるのは、湿っていて、茶色くドロッとした耳垢です。
湿っているだけならば問題ありませんよ。
キャラメルみたいな耳垢がでたら注意しましょう。
- 脇毛の多さをチェック
脇毛が多い方も、要注意です。
というのも、ワキガの原因となるアポクリン腺は体毛の部分にあるもの
なので、脇毛が多い方は必然的にアポクリン腺も多いということになるんです。加えて脇毛によって脇の下が蒸れたり、雑菌が繁殖しやすい環境になります。
- 遺伝的な要素が一番大きい
最後のセルフチェック項目は、両親や家族にワキガの人が居るかです。
ワキガは遺伝によるところが大きいので、両親がワキガだとその子供もワキガになりやすくなるんです。
気になる鉄臭いにおいを制汗剤で抑えるには
脇の下から鉄臭いにおいが感じられたら、それはワキガのサインかもしれませんね。
女性にとっても男性にとっても、においに関する話題は非常にデリケートです。
周囲がその人に強烈なにおいを感じたとしても、当人には無自覚な場合も多く、そうなると周囲は指摘しにくいのが実情ですね。
かといってそのまま放置しておくと周囲の人がつらい思いをしなければならないです。
- もしかして自分はワキガなんじゃないか?
- この人はワキガかも知れないけど、違ったら相手を傷付けてしまう
そんなもやもやを抱えている方のために、脇の下のにおいについて解説しますね。
ニオイにも種類があるみたいだよ
脇の下から発するにおいには、8種類あると言われています。
その中でも日本人に多いのが、ミルクのにおい。

日本人の半分以上がこのにおいなので、これは言い換えればミルクのにおいがするなら問題ナシということですね。
この他では酸っぱいにおい、カビ、クミン(カレーのにおい)、鉄臭いにおい、蒸し肉、生乾きのにおいなどが挙げられます。
また、これらのにおいが複数混ざり合ったものもあり、においの質や比率は人によって違います。
このようなにおいや脇汗はどのようにしたら抑制することができるのでしょうか。
もっとも手軽で確実なのは、制汗剤を使用することです。
制汗剤にもいくつかのタイプがあり、昔からあるのはスプレータイプです。
噴出口が臭いや汗に直接触れることはないため衛生的で、香りも様々なのでフレグランス感覚で使えるのも魅力です。
特に女性向けの商品は香りの種類が豊かですね。
ただし、肝心の効果は他の制汗剤に比べると一歩劣ります。
既に出てしまった汗をケアする場合は、シートタイプがオススメです。
制汗よりも、汗が出たことで発するにおいやベタつきを防止する目的で使用されます。
使用後はさらりとした肌になるため、爽快感も得られるのが特徴です。
制汗効果には期待できないシートタイプですが、汗が多い人は常備しておくと便利です。
ただしゴミが出てしまうので、その点は注意しましょう。
最後に、最近人気なのがロールオンタイプですね。
ドラッグストアでもよく見かけるようになりました。
ロールオンタイプは、容器の先端がロールになっているタイプで、使用時以外はキャップをつけておきます。
薬剤を肌に直接塗布するため、その効果は従来の制汗剤より強力なので、鉄臭いにおいなどを抑えてくれます。
香りなどではなく、あくまで制汗効果を重視するなら、ロールオンタイプがオススメですよ。
汗をかいた後の鉄臭いにおい 制汗剤を使用する上での注意点
大量の脇汗をかくと、汗の量だけでなく、鉄臭いにおいなどが気になる方も多いですよね。
- 鉄臭いにおい
- 酸っぱいにおい
- 鉛筆のようなにおいなど
においの質は様々ですが、体臭は自身のコンプレックスになるだけでなく、周囲に、汗じみを防止する脇汗パッドの使用はもちろんですが、制汗剤を使って少しでも脇汗を抑えようとする人も多いですよね。
制汗剤は確かに有効な手段のひとつではありますが、タイプによって使い方やタイミングが違いますので、場面に応じて使い分けましょう。
使い分けって難しい!?基準はどこにあるの?
例えば、制汗剤としては最もメジャーで昔からあるのがスプレータイプです。
脇の下や気になる部位にしゅっと薬剤を噴出するので使い勝手が良く、値段もお手頃なので学生さんでも購入しやすいです。
運動の後などに使用している方も多いのではないでしょうか。
しかし、スプレータイプの制汗剤は香り付きのものが多いです。
普段はそれがフレグランス代わりになって良い香りに感じられるものもが大半なのですが、汗をたっぷりかいた後に香り付きの制汗剤を吹き付けると、汗の鉄臭いにおいと制汗剤の香りが交じり合い、なんとも言えないにおいになってしまうことがあります。
汗をかいた場所にスプレータイプの制汗剤を使用する場合は、いきなりスプレーするのではなく、シートタイプのもので汗をさっと拭き取り清潔な状態にしてから吹き掛けると良いでしょう。
これはロールオンタイプを使用する場合も同様です。
制汗剤の中でも、香りが良くサラサラ感があるものを使用したい場合は、シャワーデオドラントタイプがおすすめです。
シャワーデオドラントタイプは朝にシャワーを浴びた後に使える制汗剤で、さっぱりとした使い心地なので、ベタつきが気になる方にオススメですよ。
なお、制汗剤を使用する場合、同じ場所に何度も使用することは極力控えるようにしましょう。
汗や脇の下のにおいにコンプレックスがある方は、強迫観念のように何度も制汗剤を使用してしまいますが、どんなものも使いすぎは良くありません。
そうでなくとも脇の下は身体の中でも非常にデリケートな箇所なので、必要以上の刺激を与えない方が良いのです。
制汗剤は肌に優しい成分で作られていることが多いですが、やはり薬剤なので、肌に全く刺激を与えないというわけではありません。
必要以上に塗布すると炎症を起こす可能性があります。
また、皮膚は繰り返し擦り、刺激を与えることで色素沈着を起こしてしまうため、黒ずみが発生してしまうので気をつけましょう。

黒ずみは私も経験したことがあって、いつの間にかアレ?黒くない?って気づく感じです。
皆さんも気を付けましょう。
鉄臭いにおいの汗は「悪い汗」?
汗は体温調節を行い、人が健康な状態である上で欠かせない行為ですが、一方で強烈なにおいを発し、周囲に嫌な顔をされてしまうこともありますよね。
自分だけがくさいと感じるならばともかく、スメハラになってしまっては人間関係にも影響が出てきてしまいます。
日頃から脇汗をたくさんかいている人の中には、体臭を気にしている人も多いのではないでしょうか。
もし脇汗を鉄臭いと感じたら、それは「悪い汗」かもしれませんよ。
汗には「良い汗」と「悪い汗」があり、基本的に良い汗にはにおいはありません。
加えてサラサラとしていて小粒なので乾きやすく、ベタつきも少ないのが特徴です。
良い汗は体温調節のためのもので、必要不可欠な存在です。
一方悪い汗は、ベタつきがある上に乾きにくいため不快感が伴い、大量に流れるため汗じみの原因にもなります。
良し悪しって何?汗は体にとって良い事でしょ!?
では、そもそも良い汗・悪い汗とはなんなのかについてご説明しますね。
人間の身体は体温調節のために汗をかきますが、当然これは必要な汗です。
血液中の水分やナトリウムなどをはじめとするミネラルを取り込んで、濾過をする機能があり、これは代謝などにかかわるため人間が生きていく上で非常に重要な役割です。
当然、汗を正常にかかなければ身体に良くありません。
汗を上手くかけない汗腺は働きが鈍くなり、その結果汗の濃度が上がり、悪い汗になってしまうのです。
良い汗であればにおいはしませんが、濃度が高い悪い汗のにおいはきつく、鉄臭いと感じられることもあります。
正常に発汗できなくなると、鉄臭いにおいがする他にも、自律神経に乱れが生じたり、熱中症や冷房病などになりやすくなってしまいます。
良い汗をかくためには、日頃からしっかり健康的に発汗することが重要です。
適度な運動は、良い汗を流すには最適です。
既に汗腺機能が低下していると感じる方や、汗が鉄臭い方は、汗腺トレーニングがオススメですよ。
汗腺トレーニングは、とても簡単。
- 42度から43度程度の、少し熱いと感じるお湯を湯船にためます。。
- お湯の量は3分の1から、半分程度にしましょう。
- お湯がたまったら、湯船にお風呂用の椅子をおいて腰掛けます。
- 全身を湯船につけるのではなく、下半身(特に膝から下)と肘の先をお湯につけて、手脚浴をしましょう。
熱いお湯につかると短時間に大量の汗をかくことになりますが、この行為が汗腺を鍛えるのです。
なお、熱さをつらいと感じる人や皮膚が弱い人は、少しぬるめにしても大丈夫ですよ。