寝不足になると汗をかきやすいって本当?その意外な関係性とは

寝不足と脇汗

寝不足が続くと体の調整機能にも異変が起こる!?

私達の体は、毎日の睡眠によってホルモンバランスや自律神経のバランスが改善されたり、新陳代謝が促進されて体の不調や改善されたりしています。

しかし寝不足になると、通常ならしっかりと行われるこうした新陳代謝が中途半端な状態のまま朝を迎えてしまうことになるため、体にはいろいろな不調が出てきてしまいます。

寝不足だった翌朝には肌がくすむとか、体の疲れが取れていないという悩みもあるでしょうし、脇汗がベタベタするとかニオイが気になるという悩みを抱える人も多いですよね。

普段から脇汗が気になる人にとっては、寝不足をすると百害あって一利なし、不快な症状に付きまとわれることになるので要注意です。

どうして寝不足だと脇汗がひどくなるのか?

人間の体内には自律神経というものがあり、起きている時には交感神経が優位に作用していますが、寝ている時には副交感神経が優位に作用するという特徴があります。

交感神経が優位に作用している時には、体温を調節するために汗腺に汗を出せという指令が送られて、汗や皮脂などが活発に分泌されるという特徴があります。

一方で、副交感神経が優位に作用している時には、神経はリラックスしている状態なので、汗や皮脂の分泌なども穏やかになります。

それと同時に、副交感神経が優位な時には全身が細胞レベルで気になる部分をメンテナンスしたりリペアする作業が行われているので、肌の調子が良くなったりホルモンバランスが改善されて皮脂分泌が少なくなる等、汗っかきにとっては嬉しい作用がたくさん期待できる訳ですね。

しかし寝不足をすると、それだけ交感神経が優位な時間が多かったということになり、副交感神経は十分に作用できなかったということにつながります。

その結果、普段よりも長い時間、皮脂分泌や汗の分泌が行われますよね。

たくさんの汗や皮脂が分泌されると、脇の下がベタベタしたり、ニオイがきつくなったりしてしまうのです。

毎日の睡眠が大切になる

脇汗と寝不足には大きな関係があります。

寝不足になると交感神経が普段よりも長く活性化されてしまうために、汗腺からはたくさんの汗が分泌されますし、それにともんって皮脂分泌も活発になってしまいます。

その結果として、寝不足をした翌日には脇汗がなんとなくベタベタしたり量がふえたり、またニオイが強くなって気になるという状態に陥りやすいのです。

こうした症状を防ぐためには、毎日しっかり睡眠時間を確保するのがおすすめですね。

睡眠中には新陳代謝が活発になる!寝不足によって汗ジミができる

睡眠中に活発になる

私達人間の体は、常に新陳代謝が行われています。

新陳代謝では、体内であたらしい細胞が作られたり古い細胞を排出するなどの働きをしていますが、体内の毒素や老廃物を外に排出するための作業がおこなわれていたり、体内の不具合をリペアする作業が行われる等、体内では忙しく様々な作業が行われているわけです。

これを、新陳代謝と呼んでいます。

新陳代謝は私達が起きている間にも行われていますが、集中して行われるのは睡眠中の時間帯です。

そして、この睡眠中の新陳代謝は脇汗と大きな関係があるのです。

寝不足になると脇汗が気になるというのも、この睡眠中の新陳代謝が大きく関係しているわけですね。

睡眠中には成長ホルモンがたっぷり分泌されている

新陳代謝では、体内で様々なホルモンが分泌されます。

その中でも脇汗と大きな関係があるのは成長ホルモンですね。

この成長ホルモンは、眠ってから3時間~4時間ぐらいのタイミングでたっぷり分泌されるという特徴があります。

しかし、たっぷり分泌するためにはグッスリと熟睡していることが必要なのです。

もしも寝不足だったりすると、眠ってから3時間~4時間のタイミングではすでに起床しなければいけなかったりするので、グッスリ熟睡というわけにはいきませんよね。

そのため、寝不足になると成長ホルモンが十分に分泌できないまま翌朝を迎えてしまうことになるのです。

成長ホルモンが十分に分泌されないと、肌のターンオーバーが正常に行われません。

そうすると、脇の下の古い角質はそのまま剥がれ落ちることなく肌の表面に残ってしまい、空気に触れることでどんどん水分が蒸発してしまうため、乾燥気味になります。

そして、内側から作られる新しい細胞が持っている水分を肌表面にある古い角質細胞が奪い取ってしまうため、肌全体が乾燥してしまうのです。

肌が乾燥すると、体はバリア機能を高めようとして水分の代わりとして皮脂を多く分泌します。

それが、脇汗の量が増えたり臭いがきつくなってしまうメカニズムですね。

自分で意識して管理するべき事とは

自分で意識して管理

私達が眠っている時間帯には、新陳代謝が集中的に行われていて、体内では成長ホルモンが活発に分泌されます。

しかし寝不足になると成長ホルモンが十分に分泌されなくなってしまうため、脇の下の皮膚が乾燥してしまいます。

それを補うために皮脂分泌が活発となり、それが脇汗の量が増加やニオイをきつくする原因となってしまうのです。

寝不足は、脇汗にとっては大敵ですよね。

寝不足で自律神経が乱れるとどうして脇汗がひどくなるの?

自律神経が乱れる

自律神経には、私たちが起きている間に優位となる交感神経と、眠っている時に優位となる副交感神経とがあります。

これは体内時計とも呼ばれていて、12時間ごとに優位になるものが入れ替わるわけですね。

通常なら、

外が明るくなると・・

外が明るくなると交感神経が優位になるため、頭がシャキッとしてハツラツと機敏になります。

外が暗くなると・・

外が暗くなると副交感神経が優位になることによって脳がリラックスしたり、のんびりしたくなるわけです。

しかし、寝不足になると本来なら副交感神経が優位になる時間帯でも起きていることによって交感神経が優位な状態が長く続いてしまいます。

その結果、自律神経がバランスを崩してしまい、発汗を上手くコントロールできなくなってしまいます。

自律神経は全身の機能をコントロールしているものなので、バランスが崩れることによって現れる症状は全身に及びますし、人によってどんな症状が出るかという点も異なります。

脇汗がひどくなったり臭いがきつくなったりしたという悩みを抱える人もいれば、汗とは関係ない疾患や症状を経験する人もいますね。

自律神経が発汗をコントロールできないとどうなるの?

私達の肌表面には、汗腺があり、そこから体温を調整するために汗が分泌されています。

汗腺には2種類あって、汗という水分だけを分泌するエクリン汗腺と、汗と一緒に皮脂も分泌するアポクリン汗腺とがあります。

寝不足などで自律神経のバランスが乱れた場合、エクリン汗腺とアポクリン汗腺のどちらからも汗は分泌されますが、体温調整のために出る汗の多くは、水分しか出さないエクリン汗腺と言われています。

寝不足などが原因で発汗をコントロールできなくなってしまうと、どうなるのでしょうか?

まず気になるのは、汗の量が増えるという点ですね。

特に脇汗は脇の下にあって汗がたまりやすい部位です。

そのため、脇汗が増えると服に汗染みができやすくなるでしょう。

汗のにおいなどが気にならなかった人でも、汗染みができやすくなることによって脇汗が気になるようになった、という人はたくさんいますよね。

汗の量が増えるだけではありません。

脇汗の量がひどくなって汗染みを作るようになると、少しずつ汗のにおいも気になり始めることが多いですね。

汗染みができるぐらいの脇汗をかくということは、エクリン汗腺からの汗とアポクリン汗腺からの汗と皮脂が混じっているということです。

アポクリン汗腺からの皮脂は、肌の表面や衣類に付着すると酸化して強烈な臭いを発するため、それが脇汗のにおいとして気になるわけですね。

寝不足で自律神経が乱れると、脇汗の量が増えて服に汗染みができやすくなります。

同時に、脇汗のにおいが強くなることも多いようですね。

寝不足を解消すれば脇汗も解消できるのでしょうか?

寝不足解消で

結論から言うと、一時的な寝不足なら解消できます

誰でも長い人生の中で、一度や二度は寝不足になった経験はあるものです。

そして、寝不足だった翌日には、体調がイマイチだったり肌がくすんだり、また脇汗の量や臭いが気になって仕方ないという経験をしたこともあるのではないでしょうか。

もしも寝不足が一時的なものなら、しっかりと睡眠時間を確保して生活のリズムを規則正しいものに戻してあげれば、気になる脇汗も解消できることが多いですね。

これは、一時的な寝不足で自律神経がバランスを崩しているのなら、生活のリズムを戻してあげることによって自律神経がバランスを取り戻しやすいからなのです。

数日間程度の寝不足ぐらいなら、その後できるだけ早めに就寝するような習慣をつけて、早寝早起きを心がけることによって、脇汗の量やニオイを軽減できます。

昼夜逆転の生活は改善にも時間がかかる

人によっては、一時的な寝不足ではなくて寝不足が慢性化しているという人もいますよね。

例えば夜勤だったり、残業などでいつも帰宅が深夜になったりすると、自分では寝不足はいけないと分かってはいても、なかなか変えられないというケースは多いでしょう。

寝不足の生活が慢性化してしまうと、自律神経もバランスを崩した状態が長く続いてしまうため、バランスを改善するにも時間がかかってしまいます。

それに、自律神経のバランスを改善するためには、まずは寝不足を解消することが必要なので、寝不足の状態を維持しながら自律神経のバランスだけを改善するということは、難しいですよね。

睡眠の質をアップさせてみよう

ライフスタイルによっては、理想的だと言われている1日7時間~8時間の睡眠時間を確保するなんて無理、ということはあります。

その場合には、ライフスタイルの中で可能な限り睡眠時間を確保するという努力をするのと並行して、限られた睡眠時間を最大限に有効活用するために、睡眠の質をアップするという方法も効果が期待できます。

短時間で寝たのかどうか分からない程度の浅い眠りでは、自律神経のバランスが改善されるなんて期待はできませんけれど、睡眠時間は短くてもグッスリ熟睡できたという人なら、体がその睡眠時間に順応することで自律神経もわずかに改善できる可能性は期待できますよね。

もしも寝不足が一時的なものなら、睡眠不足を解消すれば脇汗の悩みも解消できる可能性が高いですね。

ただし、ライフスタイル的に慢性的な寝不足は仕方ないというひとは、睡眠の質を改善することによって脇汗の悩みを解消できる可能性はあります。

寝不足がもたらす脇汗の悲劇とは?

寝不足の悲劇

規則正しい生活をして、睡眠時間は毎日7時間~8時間ぐらいを確保するのが理想的ということは、子供から大人まで多くの人が理解しています。

しかし、それを実際に実践できている人は意外と少ないですよね。

最近では子供でも塾や習い事などで忙しいので、慢性的な寝不足に陥ってしまうことが少なくありませんし、大人だと社交や残業などで帰宅するのが深夜、それからシャワーを浴びたりして就寝するのは午前様という生活を送っている人もたくさんいます。

しかし、こうした生活を続けていると、自律神経やホルモンバランスがどんどん乱れ、脇汗はひどくなってしまうことが多いですね。

脇汗の量が増えて汗染みが気になるという人もいれば、汗染みが服にシミをつけてしまって洗濯しても落ちないということもあるかもしれません。

また、脇汗のにおいがきつくなってしまってどう対応すればよいか分からないと困っている人も少なくないですよね。

脇汗が悪化すると体臭やワキガの懸念、どういたらいいの?

大人でも子供でも、脇汗がひどくなる原因は体内環境にあります。

それを引き起こす原因には、寝不足以外にも緊張とか不安、ストレスなど様々な要因がありますけれど、脇汗という症状が出ていて、それを放置してしまうと、脇汗という症状は少しずつ進行してしまいます。

そして、脇の汗がたくさん出るというだけではなく、汗が大量に噴き出すのが全身になってしまったり、汗のにおいが気になるようになってしまったり、それがワキガとか体臭の原因になってしまうこともあるかもしれません。

子供の頃には脇汗はおろか、体臭やワキガとも無縁だったという人でも、大人になってから寝不足が続く生活をしていると、結果的に体臭やワキガ持ちになってしまうリスクは高くなります。

これは子供にも当てはまることです。

近年では子供でも体臭やワキガで悩む子が増えていますが、その中には慢性的な寝不足によって引き起こされたケースも多いですよね。

寝不足による脇汗のトラブルは、放置していると脇だけではなくて全身から大汗が出る多汗症や、体臭やワキガなど臭いが気になるというトラブルにも発展しやすいものです。

寝不足を解消することで解決できることが多いので、できるだけ放置せずに早期対策することがおすすめですね。

子供の頃には脇汗トラブルはなかったけれど大人になってからトラブルが起こったという人は多いですし、子供でも寝不足が原因で脇汗トラブルを抱える子はたくさんいます。

見逃したくない問題ですよね。