男性も女性も同じように辛く悩んでる人がいる
脇汗をつらいと感じている人は、男女を問わずとても多いです。
女性は男性ほど汗をかかないものと思われがちですが、そんなことはありません。
女性にも汗っかきの人は多いですし、脇汗やワキガなどの悩みを抱えてつらい思いをしている人はたくさん居るのです。
脇汗にまつわる悩みは、大きくわけて3つあります。
ここではそのお悩みについてご紹介していきますね。
最も多いのは量の問題
脇汗の悩みで最も多いのは、やはり量です。
衣服の脇の下のあたりにじっとりと汗が滲んで、見た目やにおいが気になってしまいますよね。
元々、脇の下は他の部位に比べて汗の量が多くなってしまいがちです。
汗は汗腺から分泌されますが、この汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の2種類があります。
エクリン腺は身体のあちこちに分布していて、体温調節の役目を果たしています。
たとえば、暑い日に額から流れる汗などはエクリン腺からのものですよ。
全身に分布しているエクリン腺に対して、アポクリン腺は特定の部位に集中しているのが特徴です。
そしてアポクリン腺が集中している部位こそ、脇の下なのです。
つまり脇の下にはエクリン腺とアポクリン腺、ふたつの汗腺があるということであり、当然汗の量も増えてきます。
また、実際に汗の量が多いわけではない人でも、蒸れやすく乾きにくい場所ということもあり、常にじっとり湿っているため
汗ジミができるのも問題
脇汗をかくことで、洋服の脇の下の部分に汗じみができてしまうのも問題です。
せっかくお気に入りの洋服を着ても、脇の下に汗染みができてしまうのはつらいですよね。
色が濃い服だと一層目立ちますが、だからといって白だと黄ばみが目立ってしまうこともあるため、頭を抱える問題です。
最も深刻なのがニオイの問題
脇汗の問題として、ある意味で最も深刻なのは、においです。
スメハラなんて言葉もあるくらい、現代社会はにおいに敏感です。
ワキガは男性に多いものというイメージがありますが、実は男女比にそれほどの違いはありません。
むしろ、女性の方がやや多いとさえ言われています。
脇の下にはエクリン腺とアポクリン腺のふたつの汗腺が共存していることは先程ご説明しましたが、エクリン腺から出る汗は基本的にほぼ無臭です。
つまり、ワキガの原因となるのはアポクリン腺から分泌される汗です。
アポクリン腺の汗に含まれているタンパク質が皮膚上で分解され、強烈なにおいを発します。
こまめに拭き取るようにしましょう。
脇汗がストレスになるつらい腋窩多汗症
汗をかきやすい人は多いですが、中には日常生活に支障をきたすほどの汗をかく人も居ます。
中でも脇の下から出る汗は、ワキガに関係することもあるため、実は密かに悩んでいる人が多いです。
人間の汗はエクリン腺とアポクリン腺というふたつの汗腺から分泌されています。
エクリン腺は身体中に分布していて、一般的に汗というとエクリン腺から分泌されるものを指します。
一方アポクリン腺は脇の下や耳など、特定の部位に集中しています。
つまり、元々脇の下にはエクリン腺とアポクリン腺というふたつの汗腺が共存しているんです。
そう聞くと、脇の下が汗をかきやすいのも納得ですね。
周囲の目線が気になってしまう…
しかし、脇の下に大量の汗をかくと、どうしても周囲の視線が気になってしまいます。
- 脇汗で洋服の色が変わっているんじゃないか
- 脇汗パッドをしていても足りないんじゃないか
と不安に思ってしまいがちですよね。
脇汗に対する不安や緊張は新たな脇汗の分泌を促してしまい、悪循環におちいりがちです。
実は、脇汗を大量をつらいと感じている人は「腋窩多汗症(えきかたかんしょう)」という病気の可能性があります。
実は腋窩多汗症はそれほど珍しい病気ではありません。
日本人の10パーセント弱が腋窩多汗症であると言われているくらい、日本人にとってメジャーな病気なのです。
脇汗をつらいと感じている人の中には、それが病気と認識していないだけで腋窩多汗症の人は多いはずですよ。
腋窩多汗症のつらいところは、日常生活に様々な問題を抱えてしまう点です。
服に脇汗が滲んでしまわないか常に心配している、脇汗によって強烈なにおいを発してしまうなど、「汗をかく」という行為自体がストレスになってしまい、肉体だけでなく精神的にも不安定になり、生活の質が低下してしまいます。
脇汗を抑える方法として最も効果が期待できるのは、ボトックス注射です。
ボトックス注射というと、シワ取りなどのプチ整形に用いられるイメージが強いですよね。
しかしこのボトックス注射、実は脇汗に対しても効果があるんです。
しかし、ボトックス注射は一度打てばそれで解決するというものではありません。
一般的には一度打つと4ヶ月から9ヶ月ほど効果があるとされていますが、永続的なものではないので定期的な通院が必要になります。
しかし、だとしても1年に1回から2回程度の注射でストレスの大本を改善できるなら、決して悪い選択ではありませんよね。
汗をかきやすい時期になる前に打っておけば安心です。
腋窩多汗症のボトックス注射で保険は適用される?
「腋窩多汗症(えきかたかんしょう)」という病気があります。
日本人の10パーセント弱が腋窩多汗症であると言われているにもかかわらず、意外と認知度が低い病気です。
腋窩多汗症は気候や精神など様々な面に影響される病気で、極端な体調不良こそないものの日常生活に支障をきたすケースもあるため、改善の方法を探している人も多いでしょう。
現在、腋窩多汗症に効果があるとされているのがボトックス注射です。
額などのシワ取りをはじめとするプチ整形に用いられることが多いボトックス注射を脇に打つことで、大量の汗を抑制することができるんです。
脇汗をつらいと感じている方にとっては救世主のような治療ですね。
ボツリヌス毒素から抽出された成分です。
毒性が高いことで知られているボツリヌスなので、ぎょっとしてしまう方も多いですが、ボトックス注射で使用するボトックスはボツリヌス毒素から毒性をしっかり除去されている成分なので、危険はありません。
しかし、ボトックス注射は保険適用で3割の場合でもあっても20,000円以上することも多い治療です。
自費になると50,000円を超えることも珍しくありません。
こうなると当然、保険適用で治療を受けたいと思いますよね。
しかし、残念ながら腋窩多汗症をつらいと感じている人全てが保険を適用されるわけではありません。
ボトックス注射で保険を適用させるには、重度の腋窩多汗症であることが認められないとならないのです。
つまり「日常生活に支障を来すほど」ということですね。
保険が適用される条件とは
もう少し具体的に保険適用のための条件を見ていきましょう。
最も重要なのは、特定の原因が見られないまま大量の脇汗を分泌する状態が半年以上続いていることです。
これは保険適用させる上での絶対条件で、その他に
- 大量の汗をかくのが片脇だけではなく両脇である
- 週に1度以上大量の脇汗をかく
- 日常生活に支障をきたすほどのものである
- 腋窩多汗症の症状が見られるようになったのは25才以下である
- 血縁者に同じような症状を持つ人がいる
- 脇汗をかくのは睡眠時以外である
などの中から2つ以上当てはまらなければなりません。
これらの条件に当てはまる症状の方は、腋窩多汗症が疑われるので、まずは病院などで相談をしてみると良いでしょう。
著しく生活の質を低下させる症状である場合は、治療をすることで症状やつらい気持ちが改善される可能性があります。
脇汗自体がストレスが原因なことも
汗をかきやすい人は、それをつらいと感じていても人には相談しにくいですよね。
特に脇の下から出る汗は、においにも関わるので非常にデリケートな問題です。
しかし、汗やにおいをつらいと感じた結果、そのストレスがさらなる脇汗の原因になっている可能性もありますよ。
実は、脇汗とストレスは密接に関係しています。
たとえば、緊張すると脇汗が出ることがありますよね。
このようなストレス・緊張・プレッシャーによる精神に原因を持つ発汗を「精神性発汗」と呼びます。
脇の下以外だと掌や足の裏など、特定の部位に生じる症状です。
そもそも汗には3種類の性質があります。
- 体温調節を目的としている「温熱性発汗」
- 刺激が強いもの・辛いものを食べた時に生じる「味覚性発汗」
- ストレスや緊張による「精神性発汗」
この中でも発汗の多くは精神性発汗だと言われています。
日頃から脇汗やにおいをつらいと感じ、ストレスを感じている人は、実際に脇汗がどれほど出ているかに関係なく緊張し、その状況にストレスを感じて、その結果精神性発汗を起こしてしまいがちです。
汗をかく⇨ストレスを感じる⇨緊張で汗をかく
と悪循環に陥ってしまうため、どこかでこのループを断ち切らなければなりません。
精神性発汗は、あくまで気持ちによるところが大きい発汗のため、自分自身が安心することが重要です。
精神性発汗を止めるために一番良いのは、汗を止める手段を持つことでしょう。
汗を止めるためのグッズとしてメジャーなのは、制汗剤です。
制汗剤にも汗をかいた後につけるものから、汗をかく前に脇汗対策として使用するものまで色々な種類がありますので、自分に合ったものを探してみると良いでしょう。
最近では脇汗・汗じみ対策用のインナーも販売されているので、外出時には服の下にそのようなインナーを着用することで安心感を得られます。
脇汗対策用のインナーは、着心地はもちろんですが吸水力と速乾性に優れた綿と化学繊維の混合素材のものを選ぶと良いでしょう。
根本的な解決をはかりたい場合は、ボトックス注射がオススメです。
ただし、ボトックス注射は保険適用に条件があり、保険が適用されたとしても数万円もする高額な治療な上に、効果も数ヶ月しか保たないので、永続的な解決というわけにはいかない点は注意が必要です。
とはいえ、汗をかきやすい季節になる前に打つだけでも精神的には大分楽になれ、ストレスが減るはずなのでオススメですよ。
突然の脇汗につらいと感じるシーンはいつ?
緊張した時に、脇やてのひらに汗をかくという人はとても多いです。
誰しも一度くらいは経験したことがあるでしょう。

突然の脇汗はつらいものですが、一体どのようなシチュエーションの時にかきやすいのでしょうか。
脇汗がつらいと感じるシチュエーションで最も多いのは、人前に出る時です。
課題やレポートの発表、登壇、プレゼンなど、自分の意見やスピーチを披露する場で多くの人に注目されると、緊張していやな汗をかいてしまうという人はとても多いです。
また、通勤・通学でも汗をかく人が多いです。
通勤・通学時の電車は非常に混んでいるため、車内の温度は上昇しがち。
また隣の人との距離が近く、つり革などに掴まれない場合は身体のバランスが崩れないよう踏ん張っていなければならないため、肉体的にも精神的にもつらい場です。
夏場だと自分も周囲も電車を待っている間に汗だくになってしまい、その状態のまま満員電車に乗り込むことになるのでなおさらつらいでしょう。
また、好きな人と二人きりになった時や告白をする時、デートの時など、恋愛に関するシチュエーション、辛いものを食べた時などにも汗をかきやすいですね。
これらのことから分かるのは、汗をかくという行為には体温調整を目的としているものと、精神的な緊張・ストレスを原因とするもの、辛いものなどの味覚によるものの3種類があるということです。
体温調節は「温熱性発汗」、精神的なものは「精神性発汗」、味覚によるものは「味覚性発汗」と呼びます。
つまり、汗には何らかの理由があるのです。
脇汗にかんしてコンプレックスを持っている方は、自分がどのような理由から汗をかいているのかを知るのが解決への第一歩ということですね。
汗が出ると必ずニオイが付きまとう
脇汗を大量にかくことで困ることといえば、やはりにおいです。
元々脇の下は雑菌が繁殖しやすい環境にあるので、できるだけ汗を抑えて清潔な状態を保っておきたいところです。
汗とにおいを抑えたいなら、ロールオンタイプの制汗剤がオススメです。
ロールオンタイプは、一見すると太い口紅のような形状の制汗剤です。
キャップを外して薬剤を気になる箇所に直接塗り込むので、まんべんなく塗ることができます。
ロールオンタイプの難点として、塗布後から乾くまでに少し時間がかかることが挙げられます。
家を出る直前に慌てて塗ると、薬剤が乾く前に着替えをしなければならないため、ある程度時間に余裕をもって塗るか、速乾性があるものを選ぶと良いでしょう。